今、いすみ市では、積極的に起業家の支援をしています。NPO法人グリーンズが市から委託を受け、様々な取り組みをしているのですが、先日「いすみローカル起業フォーラム」が開催されました。
まずは、基調講演として、一般社団法人ソシオデザイン・大西正泰さんが、「ローカル経済圏が目指す未来」をテーマにお話をしてくださいました。
徳島県上勝町という小さな町で、様々な事業に取り組まれています。
元教師ということもあり、お話もとてもおもしろい。もっと聞きたかったな。
特に印象深かったのは
①居心地のいい場所をつくると起業家が増える、ということ。
「今より居心地がいい」「今より幸せ」がこれからのことを考えビジネスを生むきっかけになるそう。たしかに、居心地がいい場所にはおもしろい人が多い。そんな人から刺激を受け自分も何かをやってみたくなりますよね。
②家でもなく職場でもない、サードプレイスをつくるまちづくり。
「どっちか」よりも「どれか」の方が上手にバランスがとれるのかもしれません。
私も「3つ」って大事なポイントだとずっと思っていて。自分のサードプレイスを持っている人が多い地域はやっぱり元気な気がします。
③夢を語りながら伴走する。
現実を見て知ってしまうとどうもネガティブなことばかり言いそうになるけれど、楽しい未来が見えなけば走ってもいけない。夢を語ることって大事なんですよね。私自身伴走できるほどの力はまだまだないけれど、よき伴走者になりたいなぁと思いました。
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大西さんについては、こちらの記事でも紹介されています。
■greenz.jp 「なぜ人口1700人の町に魅力的な起業家が集まるのか? その理由を探すために、徳島県上勝町に行って来ました!(前編)」
■greenz.jp 「人口1700人なのに起業する人が続々…徳島県上勝町で何が起きているのか?「一般社団法人ソシオデザイン」大西正泰さんに聞いた田舎で起業家を増やす方法(後編)」
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大西さんのお話の後、いすみ市商工会会長から今のいすみ市についてお話がありました。
毎週末開催している港の朝市を活用して、起業家支援も積極的に行っているようですよ。
昼食をはさみ、いすみ市内の中学生による発表。
今、いすみ市岬中学校では総合学習の時間に、地域に住む大人たちにインタビューをし、「人と仕事」をテーマにして記事をまとめているそうです。
「房総すごい人図鑑」として、WEBでアップされるそうなので、楽しみですね。
そして、ローカル起業家 /プロジェクト発表会
今回5名の方の発表がありました。農業を始めたい人を応援したい。うどん屋をはじめたい。シェアアトリエをつくりたい。産後ケアの活動を広めたい。ジャンルも様々でそれぞれ個性豊かなプレゼンでした。私も図書館のこと、本にまつわる活動を広めたい思いを伝えました。
発表の後は、プロジェクトを応援するワークショップ。グループに分かれての意見交換です。
私のテーブルには6人もの人が来てくださいました。ほとんどの方が今回「はじめまして」の方で、本が好きな方や、図書館に興味がある方、自分もやってみたい方、一緒に何かできそうな方が集まってくれました。
ざっくばらんな意見交換。
こんなのがあったらいいね、本にまつわる様々なアイデアが出てきます。
例えば、
「分館があったらいいね」から
・空施設や空き店舗を活用できるんじゃないか
・商店街に自由に本を読めるスペースがあってもいいね
・駅に本棚があってもいいんじゃないか
・無人の本スタンドもおもしろいかも
・分館を街歩きのように周遊できるような仕組みもおもしろいね
・分館の本を移動させて、月替わりで楽しんでもらえるようにする
・ジャンルを絞り、感性を育てる図書館はどうか など
「本を楽しむ、活用する」から
・専門書など、シェアして買える仕組みがあってもおもしろいかも
・本を語るイベントを開催
・何が入っているいるかわからない「福袋市」
・読んだら次の人へ渡す「旅する本」 など
本当にたくさんのアイデアが出てきました。時間が足りないくらいです。
参加された方と話をしている中で、本の魅力をまとめると、大きく2つありました
・様々な人とつながれるきっかけになること
・偶然の出会いがあること
そう、ムダがあるのが大事。より道、まわり道をして、そこで新しい発見があるのだと。
最短で探している「答え」に行きつきたければネットで検索すればいい。
目的の本をいち早く入手したければ、ネット書店で買えばいい。
でも、そこには、ムダがない。
本や図書館が好きな人は、そのムダが好きな人で、実はそこに無限の可能性を秘めていることを知っている人なのかもしれないなぁと思いました。
皆さんからいただいアイデアは、少しずつでも形にしていけたらと思います。
これからも「本」でワクワクとドキドキを増やしていけたら楽しいですよね。
各テーブルからも様々なアイデアが出たようです。
今回は、貴重な機会を頂きありがとうございました。