「星空の小さな図書館」は、まもなく3周年を迎えます。

早いもので明日から12月。

2014年12月22日にオープンした「星空の小さな図書館」は、間もなく3周年を迎えます。

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はじまりは、2014年の2月でした。

最初は納屋に眠るたくさんのモノの片付けから。

みんなで塗った壁塗り。かわるがわるいろんな人が来てくれて一緒に作業をしました。

こうやってたくさんの人に支えられてできあがった図書館は、3年経った今も、多くの方にご利用いただいています。

最近では利用される方だけではなく、仕事体験に来られる方、空き家、空き施設活用の参考にと視察に来られる方も多くなりました。古民家シェアハウスと合わせてお話を聞きに来られる方が、月に数件にのぼることもあります。

個人で運営する図書館ってどんなもの?本はどうやって集めたの?どんな人が利用していますか?などなど、その質問は多岐にわたります。将来的にご自身で図書館をやってみたいと思っている方から、空き家活用の一つのヒントとして、熱心に話を聞かれている方まで興味を持ってくださることはとてもうれしいことです。

私が図書館をはじめようと思った時、ひとつ決めたことがありました。

それは「長く続ける」ことでした。

せっかく納屋をなおしてきれいにしても、みんなで一緒に作業をして盛り上がっても、続かなければ意味がない。打ち上げ花火のように一瞬にして消えてしまうものではなくて、「長く続ける」ことを一番大事にしようと思ったのです。

「長く続ける」ことを真ん中にして考えてみると、企業でもない、団体でもない、一個人でやっていくための方法が見えてきました。それは、「ちょうどいい規模感で進めていくこと」でした。「今」の自分ができることで、ちょっとだけ背伸びして挑戦できる範囲のことをやっていこう。無理をしてしまってはきっとどこかで限界が来てしまう。自身の体力的なことや収支のバランスも含めて「ちょうどいいところ」を常に考えていこうと思ったのです。
時に、「もっとたくさんの人が来てくれるようにすればいいのに」「もっと開館日を増やせばいいのに」「せっかく素敵な空間ができたのだからカフェにすればいいのに」とたくさんのご意見をいただくこともありました。助成金や補助金、クラウドファウンディングのお誘いを頂くこともありました。どれでもステキなアイデアだったのですが、よくよく考えると、自分の身の丈には合わないことも多く、「ちょうどいいところ」から大きくはみ出してしまうこともあり、お断りしてしまったこともありました。今にして思うと、「無理をしないこと」が、私のこだわりだったのかもしれません。

でも、何事も続けていくには最低限の「お金」がかかります。暗い中では本は読めないので電気は必要だし、心地よく過ごしていただくために掃除をするにも道具が必要。ご案内一つとっても印刷費やら紙代がかかる。必要最低限の経費はかかってしまいます。

「子どもからお年寄りまで、誰もが気軽に立ち寄れる場所」として、無料で開放していたとしても、多少の「売上」が必要です。そこで考えたのが会員制度でした。実際、収入の大部分は、この会員費によって支えられています。本当に、その言葉通り、「利用してくださる皆さんに支えられて」この3年間続けてこれたのです。

会員特典として本の貸出をしていますが、本を借りたいからというよりも、活動を支えたいからと入会してくださる方も多くおり、今では100名近くの方が入会してくださいました。

クラウドファンディングでもきっとたくさんの方が応援してくださるかもしれないけれど、会員費として出資してくださる方、おひとりおひとりの顔と名前がちゃんとわかる繋がりを大切にしたい。そして、ちゃんと皆さんの期待に応えたい、そう思うと、小さな金額かもしれないけれど、この形がこの図書館には合っているのかもしれません。

毎月1冊ずつ本を借りに来る方も、日課のおさんぽついでに寄られる方も、本を読むよりもおしゃべりをしに来る方も、毎年更新時期になるとやって来てくれる方も、本当に、たくさんの方々に支えられてここまで歩んでこれました。

規模は大きくできないかもしれないけれど、「ちょうどいいところを真ん中に」、これからも続けていきたいと思います。

これからも「星空の小さな図書館」をよろしくお願いします。

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2017年12月より会員費を2500円に変更させていただきます。
心苦しいお願いではあるのですが、今後もみなさまに快適に過ごしていただけるよう整えていきますので、
ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

会員情報についてはこちら。

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